画像出典:『チ。-地球の運動について-』|小学館『ビッグコミックスピリッツ』公式サイト
一風変わったタイトルの「チ。-地球の運動について-」は2020年から2022年まで『ビッグコミックスピリッツ』にて連載された歴史フィクション漫画です。
作者の魚豊(うおと)先生は、100m走に命を懸ける『ひゃくえむ。』にてデビューし、本作でも地動説に命を懸けた人間たちの群像劇を描いています。
題名の「チ。」と言うのは、大地、血、知識のチからとっており、「。」に関しては大地が静止している様子を表していると魚豊先生は言います。
題名に隠された理由も知的で仕掛けがいっぱいの本作、本当に示唆に富んだ、考察がやまないストーリーになっているのです。
その反響は日本はもちろん海外の人々にまで及び、全世界で大盛り上がりを見せています。
そして、待望のアニメ化も決定しており、「チ。」への関心を持つ人も増えてくるかと思います。
今回は、そんな「チ。」のあらすじと作品の魅力、そして物語の発端となる主人公の一人・ラファウについて解説していきます!
また、国内や海外の反応だけでなくアニメ化情報も載せていきますので、きっと「チ。」を楽しむ助けになると思いますよ!
チ。あらすじと作品の魅力を紹介
画像出典:『チ。-地球の運動について-』|小学館『ビッグコミックスピリッツ』公式サイト
舞台は15世紀のヨーロッパ。
異端な思想を持った人々が火あぶりなどの拷問に処されていた時代に、天才的な頭脳を持つ主人公・ラファウは当時最も重要とされていた神学の道に進むことを周囲に期待されていました。
しかし、彼が興味を持ったのは天文学でした。
すぐに神学を専攻する義父・ボトツキに天文学を禁じられてしまうラファウはその興味を押し殺して生活することになります。
そんなある日、ボトツキの知人であり「禁じられた研究」を行っているというフボルトという名の男性を引き取る事となります。
怪しげな男、フボルトはこっそりと天文学についてラファウと議論を交わすようになります。
そこで、フボルトの「禁じられた研究」である地動説について説かれたラファウは、次第に地動説の美しさに取りつかれていくのでした。
ある日、ラファウが書いた地動説の資料が異端者の処刑を担当する審問官・ノヴァクに見つかってしまいます。
ラファウをかばい、その資料は自分のものだと名乗り出たフボルトは、連行され処刑されてしまうのでした。
ラファウは連行されるフボルトから受けついだ研究資料の隠し場所を示したペンダントを手に、命を懸けて地動説を研究することを誓います。
果たしてラファウは地動説を研究し、皆に認められることができるのか?
文字通り、地動説に命を懸けた人間たちが迎える結末とは?
そんな「チ。」をテーマにした、とにかく熱い物語を描いた作品になっています。
「チ。」の魅力
何といってもフィクションでありながら実在しそうな時代考証や登場人物設定、そして科学について納得させられてしまうほどのリアルさが魅力です。
そして、命に代えても自分の知的好奇心を満たそうとする登場人物たちがアツい!
こんなにも知的で熱くなれる漫画は他にはないでしょう。
意外に思うかもしれませんが、実際には中世ヨーロッパにおいて地動説が迫害を受けていたという記録は残されていないのだそう。
作者の魚豊さんは、この勘違いを面白く感じ、テーマとして扱いたいと強く感じたと言います。
とはいえ、様々な考え方がすさまじい勢いで変化していく現代では、この作品の登場人物のように強烈な好奇心を持つことが重要になってくるのではないかと思います。
それが、「チ。」の人気に火が付いた大きな要因かもしれませんね。
主人公・ラファウについて解説! 生存する?モデルはいるのか?
画像出典:『チ。-地球の運動について-』|小学館『ビッグコミックスピリッツ』公式サイト
主人公のラファウは12歳で大学に入学するほどの、いわゆる神童です。
やや世間を冷めた目でみており、合理性を重んじる性格ですが、「真理に迫りたい」という熱い気持ちにはあらがえない人間として描かれています。
作者の魚豊先生によると、このラファウに特定のモデルはおらず、先生が考える「器用な人」を描いたキャラなのだそう。
合理的に、ただひたすら上を目指すという性格の彼が、あるとき宇宙の心理に気付き、合理性に背を向けてまで自分の本当にやりたいことに向き合うというギャップを、主人公・ラファウを通して描いているのですね。
詳しくはこちらの記事にて魚豊先生のインタビューがございますので、参考にしていただければより本作をより深く楽しめると思いますよ!
そして、このラファウですがある出来事により序盤で物語から退場することになります。
驚くべきことに、ラファウは終盤にまた姿を現すのですが、これには多くの読者の疑問となり、様々な考察がなされるまでに至っています。
もちろん、詳しくはネタバレになってしまうので言及を避けますが、ラファウがどのように物語から去るのか、またなぜ終盤に姿を現したのかについては本作の重要な考察要素ですので、これから読む皆様はそこに注目して頂ければと思います!
海外の反応、Twitterの感想を紹介!
そんな「チ。」ですが、日本人が中世ヨーロッパを描いたフィクション作品でありながらも、全世界で人気に火がついているようです。
そんな海外の反応として、唯一無二で最も興味深い漫画である、といった内容や、明らかに今までの漫画、アニメになかったタイプの作品であるという評価が目立っています。
逆に表現規制が厳しい日本のアニメに対し、残酷な拷問描写が描けるのか?という疑問を投げかける海外のファンもいるようです。
そしてなによりアニメ化に熱狂する海外ファンが多いのがわかります。
そして、Twitterでの国内の反応はこちら!
#スタッフお薦め
仕入Kお薦め。
📚11冊目📚
「チ。-地球の運動について全8巻」
天動説が信じられてきた時代にもかかわらず、地動説を信じ、その心理の探求に命を懸けた人達の物語。作中で様々な登場人物が口にする「地球を動かす」というセリフが印象深いです。https://t.co/0HWTX1b1xt— 紀伊國屋書店入間丸広店 (@Kino_Iruma) July 25, 2022
チ。ー地球の運動についてー を最終巻まで読んでの感想→面白い止まらない!!……..???でした
— マ ス ター・ジョン ソン・ワッショイ (@___jyon) July 25, 2022
チ。 -地球の運動について-
全8巻一気読み出来てよかった。読んでて最高に楽しかったが、一番興奮したのは作者が「佳作」を描いた人だったことかもしれない。
定期的に読み返していきたい— わんつ (@RBDgame) July 25, 2022
「チ。地球の運動について」を読んでから、微熱が出たり下がったりしています。久しぶりの知恵熱です。フラッシュバックはもう無いけれど、思ったよりキツいです。
— よはくのひび (@yohakunohibi) July 26, 2022
チ。-地球の運動について-って漫画今すごい気になってるけど、アニメがマッドハウスさん制作だし、アニメ放送まで我慢した方がいいかな
— MAXコーヒー信者 (@0IQHKvOxpb4q8RK) July 25, 2022
やはり難解でも先が気になって意外とスラスラ読めてしまうと言う意見が多いです。
また、アニメ化を担当するのはあの有名制作会社『マッドハウス』ということもあり、それまで原作を読むのを待つ!という声もありました。
アニメ化決定! 制作会社はあの『マッドハウス』!
全世界待望の「チ。」アニメ化を担当するのは、「ハコヅメ」「OVERLORD」「ちはやふる」などを手掛けた制作会社『マッドハウス』です。
常に話題作に関わっていることでしられていますので、クオリティは間違いないでしょう。
2022年7月現在、声優や放送日などの詳しい情報はまだありませんが、期待して続報を待ちましょう!